それを描きだすには、一面的な視点ではとても足りない。
たしかに思春期の脳は、一時的な狂気に陥っているのかもしれない。
だがそれは、あらかじめ仕組まれた狂気だと研究者は言う。
この年代の脳はたえず変化しており、突如荒れくるったり、混乱したりするが、そうなって当たり前なのだ。
思春期の脳は驚きに満ちている。
なにしろ、込みいった抽象的な概念、たとえば誠実さとか正義といったことを理解しはじめる年頃だ。
彼らの脳はたえず成長しており、神経細胞がからみあった脳の片隅では、生まれてはじめて他者への共感が芽ばえている。
悩みをかかえた友達に付きあって午前3時まで起きていたり、戦乱のアフガニスタンに暮らす子どもたちに思いを馳せたり、詩のニュアンスを感じとって陶酔することだってある。
そして、そんな自分に驚いたりもする。
「ティーンエイジャーって大好きよ」とある母親は言う。
彼女の2人の子どもは、10代のむずかしい時期を無事乗りきった。
「あの年代の知性とか、ひとりでものを考える能力が少しずつ身についていくところとか。
順序だてて主張を組みたてたり、妙な思いつきに熱中するところも。
子どもたちと同じ本を読んだり、彼らにいろいろ教わったりするのが好きなの。
携帯端末の使いかたとか。
それに脳を研究する科学者たちも、独自の視点で思春期の多面性をとらえている。
大荒れになるかと思えば、綴密な思考をしたり、情熱をたぎらせたりするのは、脳が正しく成長している証拠だ。
ティーンエイジャーは、賢い子も、内気な子も、おばかさんも、脳が横溢している。
要するに彼らは脳のなかも元気いっぱいなのである。
次に現われたのは、DとMのG兄弟だ。
2人は双子で、年齢は4歳。
2個のサッカーボールがはずむようにしてやってきた。
彼らはこのクリニックが初めてなので、不安な気持ちがつい出てしまう。
「G先生、この機械はいったい何をするものなの?」質問されたJ・G博士は、国立衛生研究所(NIH)に所属する40歳の神経科学者だ。
「先生」Nがクリニックに勢いよく入ってきた。
後ろになびく長い茶色の髪は、ひと筋だけ紫色に染めてある。
数年前から、N・Bの生活は激動続きだ。
まず両親が離婚したため、彼女はサクラメントからワシントンDCに引っ越した。
ジュニア・ハイスクールの7年生のときは、親友が遠くに越してしまってさんざんな1年を過ごした。
Nはいま16歳、自信にあふれていて、誰もが好感をもつ少女だ。
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ちゃんと豊胸手術の管理をしたいと思いながらも、「なんとなく以前の豊胸手術のまま」なんていう状態を続けている方は少なくないと思います。